
モミジ
分類:ムクロジ科 カエデ属
場所:紅葉の森、渓流、日本の庭、ボート池周り(屋外植物園)
秋に美しく紅葉するモミジとカエデは、いずれも同じカエデ属の植物ですが、葉の切れ込みの深いものを「モミジ」と呼び分けています。
名前の由来は、色づくことを表す古語の動詞 「もみず」 に由来するといわれています。
本園では、イロハモミジ、オオモミジ、ノムラモミジなど、さまざまな種類のモミジをお楽しみいただけます。

サンシュユ(実)
分類:ミズキ科 ミズキ属
場所:ふるさとの雑木林(屋外植物園)
中国原産の木で、江戸時代に朝鮮を経由して日本に伝わったといわれています。
春には葉に先立って黄色い花が枝一面に咲き、秋にはグミに似た赤い実をつけます。この実の見た目から、「アキサンゴ」や「ヤマグミ」といった別名もあります。
果実は漢方薬として用いられるほか、滋養強壮の果実酒にも利用されます。

センリョウ
分類:センリョウ科 センリョウ属
場所:ふるさとの雑木林(屋外植物園)
関東以南の山林の林床に生える常緑の小低木です。
夏には枝先に花被のない小さな花を咲かせ、その後に球果ができます。この実が冬に熟すと赤や黄色に色づきます。
江戸時代に、同じく赤い実をつけるサクラソウ科のマンリョウ(万両)と対比して、センリョウ(千両)の名がつけられました。

マンリョウ
分類:サクラソウ科 ヤブコウジ属
場所:ふるさとの雑木林(屋外植物園)
関東以南から東南アジア、インドにかけて、アジアの広い地域に分布する常緑低木です。
冬に赤く色づく実が美しく、名前もめでたいことから、同じく赤い実をつけるセンリョウとともに、正月の縁起物として利用されています。
古典園芸植物のひとつで、江戸時代には変異個体が選抜され、盛んに品種改良がおこなわれました。

ツクバネ(実)
分類:ビャクダン科 ツクバネ属
場所:ふるさとの雑木林(屋外植物園)
スギ・ヒノキ・モミなどの針葉樹の根に半寄生する植物で、山際の乾燥した急斜面や尾根に自生します。雌雄異株で、5~6月に枝先へ小さな緑色の花を咲かせます。
果実には4枚の細長い苞(ほう)が付き、その形が羽根突きの羽根に似ていることから「ツクバネ」という名がつきました。
この苞のおかげで、実が落下するときはくるくると回転しながらゆっくり落ち、種がより遠くまで運ばれるようになっています。

カエンキセワタ
分類:シソ科 カエンキセワタ属
場所:大花壇周辺
赤みを帯びた花びらに細かな毛が生えている様子が、綿を着せたように見えることから、「カエンキセワタ」という名前がつきました。
南アフリカ原産で、花冠がライオンの耳に似ていることから、英名では「Lion’s ear」と呼ばれています。

メタセコイア
分類:ヒノキ科 メタセコイア属
場所:水路(カナール)沿い、大花壇
「生きている化石」として、よく知られている木です。日本では恐竜が生きていた白亜紀後期から、第四期更新世にかけての地層からよく化石が見つかっており、愛知県内では春日井市や知多半島での産出が知られています。国内ではいったん絶滅したものの、戦時中に中国・四川省で生きている木が発見され、戦後に日本へ導入されました。カナール沿いに続く並木は約120本あり、セピア色に紅葉します。

ツバキ
分類:ツバキ科 ツバキ属
場所:花木の園
名前の由来は諸説ありますが、一説では葉が分厚く艶があるため、「厚葉樹」や、「艶葉樹」と呼ばれていたのが訛化してツバキと呼ばれるようになったといわれています。
日本では古くから親しまれている花木の一つで、他家受粉で変種がおこりやすいため、たくさんの園芸品種があります。

サザンカ
分類:ツバキ科 ツバキ属
場所:花木の園
サザンカは日本固有種の常緑性低木です。見た目はツバキとそっくりですが、ツバキよりも芳香のある品種が多いこと、おしべが四方を向いていることなど意外にも差異が多いです。
ツバキ科の植物を中国では「山茶」といい、その木に花が咲くことより「山茶花」と呼ばれるようになったのがサザンカの由来です。この漢字の並びなら「サンサカ」と呼ばれるのが普通ですが、江戸時代中期頃から音位転換が起こり、現在の呼ばれ方に変化したといわれています。

クレマチス・シルホサ
分類:キンポウゲ科 センニンソウ属
場所:大花壇周辺(屋外植物園)
クレマチスといえば初夏の花を思い浮かべますが、このシルホサは初冬から早春にかけて、パラシュートのような形をした乳白色の花を咲かせます。
夏に咲くクレマチスのような華やかさはありませんが、可憐な花をたくさんつけ、花の少ない冬を彩ってくれます。

ツワブキ
分類:キク科 ツワブキ属
場所:渓流、ふるさとの雑木林(屋外植物園)
葉に艶があり、フキに似ていることから「ツヤブキ」、それが転じて「ツワブキ」といわれるようになりました。茎と葉は民間薬として、打撲や皮膚炎に用いられます。フキと同じように茎を食用とすることもあります。

ローズマリー
分類:シソ科 アキギリ属
場所:温室周辺、コニファーの園、スイレンの園(屋外植物園)
地中海沿岸地方原産の常緑性低木です。
「ローズマリー」という名前は、ラテン語の「ros maris(海の雫)」に由来します。
細く小さな葉には甘く爽やかな芳香があり、生葉や乾燥葉は香辛料やハーブとして利用されます。
ヨーロッパでは古代ギリシャの時代から神聖な植物とされ、お祝いや葬儀の際にはローズマリーを捧げる習慣があります。

ロウヤガキ(実)
分類:カキノキ科 カキノキ属
場所:伝統園芸(屋外植物園)
中国を原産とする渋柿の一種です。
9~10月に実ができますが、普通の柿より、実の大きさの割に柄が長く、ぶら下がって実るのが特徴です。
また果肉は少なく、中身はほとんどが種である上、味もエグみがあって食用には向きません。
実のへた(ガクの部分)が羽子板の羽根に似ていることから「ツクバネガキ」の和名があります。
株は雌雄異株なので、一株では実をつけることは出来ません。

秋バラ
分類:バラ科 バラ属
場所:花木の園・花と香りの園・温室周り・大花壇周り・コニファーの園
秋に咲くバラは、四季咲き、返り咲き(二季咲き)と呼ばれる咲き方をするものです。秋は昼夜の温度差が大きく成長がゆっくりなため、春よりも濃い花色で、香りも強くなります。

ムベ(実)
分類:アケビ科 ムベ属
場所:大花壇周辺(屋外植物園)
ムベの実は、緑色から徐々に紫色に変わってきます。
アケビと似ていますが、ムベの実は熟しても裂けることはありません。
木が生長していくにつれて小葉の数が3枚、5枚、7枚と増えていくので昔から縁起の良い木とされています。冬になっても葉が落ちないためトキワアケビ(常磐木通)の別名があります。

ヒメザクロ
分類:ミソハギ科 ザクロ属
場所:伝統園芸(屋外植物園)
ヒメザクロは、ザクロの園芸品種で、成長しても約1m程度の小型の樹木です。
ザクロよりも小さな花を咲かせ、そのかわいらしい花はまるで「たこさんウインナー」のような形をしています。
ヒメザクロもザクロ同様に食べることもできますが、実が小さいので果実酒に向いているようです。
八重咲の品種もありますが、こちらは「花ザクロ」と
呼ばれ実を食べることはできません。

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