旬花NEWS

旬花NEWS

シモツケ
分類:バラ科 シモツケ属
場所:花と香りの園、コニファーの園、ふるさとの雑木林、渓流、すいれんの園(屋外植物園)

日本~中国にかけて分布する低木で、濃~薄紅色、まれに白の小さな花をたくさん咲かせます。古くに栃木県下野国(しもつけのくに)で染料の原料として栽培されていたことから、この名がついたといわれています。
染色される色は黄土色から茶色、カーキ色まで媒染(ばいせんー染料を繊維に定着させる工程)によって変わります。

モネのスイレン
分類:スイレン科 スイレン属
場所:すいれんの園(屋外植物園)

当園では平成8年の植物園オープン時に、フランス・ジベルニーにある、画家クロード・モネのアトリエ「モネガーデン」よりいただいた温帯性スイレンを展示しています。
花色は赤、白、黄、桃の4色で最盛期(7~8月)には約200輪近くの花を咲かせることもあります。
9月中旬頃まで楽しむことができます。
スイレンの花は太陽の光を好むため、よく晴れた日の昼頃がオススメです。

ヒメコウホネ
分類:スイレン科 コウホネ属
場所:ゆりの園(屋外植物園)

ヒメコウホネは日本の固有種で本州・九州・四国の湖沼、池、川の浅いところに群生する多年草です。
コウホネ(川骨)は地下茎が白骨のように見えることからこの名がつき、また、ヒメコウホネ(姫川骨)はコウホネの小型種です。環境省のレッドリストⅡ類に選定されています。
花は黄色で花弁状のガクが5枚あり、その内側に小さな花弁がたくさんあります。
7月まで楽しむことができそうです。

ハコネウツギ
分類:スイカズラ科 タニウツギ属
場所:ふるさとの雑木林(屋外植物園)

北海道南部、本州、四国、九州の沿海地に分布する低木です。名前にハコネとつきますが、箱根に限らず、日本列島の太平洋側に自生しています。花は初め白く、次第にピンク、赤と変化していきます。また枝が弓なりに伸びるのも特徴です。

シャクヤク
分類:ボタン科 ボタン属
場所:伝統園芸(屋外植物園)

5月頃からボタンと並んで豪華な花を咲かせます。この2つは良く似ていますが、ボタンは低木、シャクヤクは草本で冬季は地上部が枯れるため区別できます。

カラタネオガタマ
分類:モクレン科 モクレン属
場所:ふるさとの雑木林(屋外植物園)

黄色の花からバナナのようなあま~い香りを漂わせています。この香りから「バナナツリー」という別名がついています。
日本原産のオガタマノキという神を招くときに供える木によく似た、唐の国の木ということでカラタネオガタマという名が付きました。

ズイナ
分類:ズイナ科 ズイナ属
場所:ユリの園(屋外植物園)

暖地の山中で見られるユキノシタ科の植物です。
枝の先に長さ5~17cmの上向きの総状花序をつくり、多数の小さな白色の花を開きます。
ズイナの葉には近年話題になっている希少糖、プシコースという成分があります。

バラ
分類:バラ科 バラ属
場所:花木の園、コニファーの園、大花壇周り他(屋外植物園)

「ばら」の名は和語で、「いばら」の転訛したものです。古くから親しまれていたようで、紀元前の文献にもその名が刻まれています。
愛好家も多く、たくさんの品種が開発されており、その数は少なくとも3万種と言われています。
当園ではその中の約140種のバラが植えられています。また、春に咲くバラは秋のバラに比べ、ボリュームがあり、華やかであると言われています。その違いをぜひ確かめてみてくださいね。

フタリシズカ
分類:センリョウ科 チャラン属
場所:ふるさとの雑木林(屋外植物園)

フタリシズカはヒトリシズカと見た目も名前も似ていますが、葉と花で見分けられます。ヒトリシズカは葉が2対で十字対生、花は1~2つ付きます。フタリシズカは少し間隔をあけて対生し、花は1~5つ付きます。
またフタリシズカという名前の由来は、ヒトリシズカ同様、源義経の愛妻「静御前」とその幽霊の舞う様子を描いた謡曲「二人静」から名付けられました。

ウケザキオオヤマレンゲ
分類:モクレン科 モクレン属
場所:渓流付近

ウケザキオオヤマレンゲ(受咲大山蓮華)は上向きに花が咲くオオヤマレンゲという意味で、下向きに花が咲く「オオヤマレンゲ」と上向きに咲く「ホオノキ」との雑種だといわれています。

アサザ
分類:ミツガシワ科 アサザ属
場所:すいれんの園

アサザは本州以西の湖沼や池などに生育する浮葉性の多年草です。
万葉の昔から親しまれた水草のひとつですが、近年 生息域の環境の悪化により衰退し、環境省のレッドリストに選定されています。
7月下旬頃までご覧になれます。

シャクナゲ
分類:ツツジ科 ツツジ属
場所:ふるさとの雑木林(屋外植物園)

シャクナゲは高山に自生する常緑低木です。4月~5月にかけて、10数輪の花が集まったくす玉状の豪華な花を咲かせます。一方シャクナゲの葉には毒があり、葉やつぼみなどを摂取すると、嘔吐やけいれん、下痢などを引き起こすことがあります。
シャクナゲには「警戒」や「危険」といった怖い花言葉がついており、有毒の性質を示しているようです

ハナイカダ
分類:ハナイカダ科 ハナイカダ属
場所:ふるさとの雑木林(屋外植物園)

葉の上に花が咲くという変わった特徴があり、その様子を花がのった筏に見立て、この名がつきました。
別名、ヨメノナミダ(嫁の涙)と言われます。雄株と雌株があり、一枚の葉に雄花は数個、雌花はふつう1個だけつきます。
雌花は咲き終わった後に実を付けます。秋には黒く熟した実を楽しむことができます。

タツナミソウ
分類:シソ科 タツナミソウ属
場所:ふるさとの雑木林・花と香りの園

北海道を除く日本全土に自生している多年草です。変種が非常に多く、種の同定が難しい植物として知られています。一斉に同じ方向を向いて花を咲かせる様子が、波が立っているように見えたことが名前の由来と言われています。

シラン
分類:ラン科 シラン属
場所:ふるさとの雑木林(屋外植物園)

日本では北海道を除く地域に広く分布しているランの仲間です。紫蘭という字の通り、紫色の花を咲かせます。丈夫で育てやすい園芸品種が多く出回っています。野生種は環境省の定めるレッドリストにおいて、準絶滅危惧種に選定されています。

●ウツギと名の付く植物
ウツギは白色の花を咲かせ、茎の中が空洞になっているため、空木(うつぎ)と呼ばれています。一口にウツギと言っても、異なる科・属のウツギがあり、茎が空洞にならないものもあります。

バイカウツギ
分類:アジサイ科 バイカウツギ属
場所:ゆり園(屋外植物園)

日本では本州~・四国・九州の山地に分布する低木で、古くから親しまれています。白色の梅の形に似た花をつけることからこの名前がついたといわれています。また、花からは柑橘系の強い香りが、揉んだ葉からはキュウリの香りがするという面白い特徴をもっています。

●花と香りの園(屋外植物園)
屋外植物園の花と香りの園が見頃を迎えています。ナチュラルガーデンをイメージしたゾーンです。香りのある植物や、八重咲きや斑入りなどの園芸品種を多く展示しています。秋まで変わるがわる花が咲き、目や鼻などの五感で植物を感じられます。
春…バラ、フリージア
夏…セイヨウアジサイ、サンジャクバーベナ
秋…アメジストセージ

コデマリ
分類:バラ科 シモツケ属
場所:ふるさとの雑木林(屋外植物園)

江戸時代初期に中国から渡来した花木です。
小さな花が丸く集まり、手毬のように咲いている様子が和名の由来です。また、その花姿を山伏の「鈴懸(すずかけ)」のポンポンに見立てて「スズカケ」とも呼ばれています。

ムサシアブミ
分類:サトイモ科テンナンショウ属
場所:ふるさとの雑木林(屋外植物園)

草丈30~60cmになる多年草です。仏炎苞の形が武蔵の国で作られていた馬具の鐙(あぶみ)に似ていることから、この名がつきました。
日本、朝鮮南部、中国、台湾の海岸近くのやや湿った林内でよくみられます。

ヒスイカズラ
分類:マメ科 ストロンギロドン属
場所:スイレンの部屋(温室)

ヒスイカズラはフィリピン・ルソン島特産のマメ科のつる性植物です。英名では“Jade Vine”(Jadeはヒスイ、Vineはつる植物をさす)と呼ばれており、名前のとおりヒスイのような緑がかった青色の花をつけ、花序が長いものでは1m以上にもなります。4月中旬までヒスイ色の勾玉のような花を楽しむことができます。

カニステル(別名クダモノタマゴの木)

分類:アカテツ科 オオミアカテツ属
場所:果実の部屋(温室)

カニステルは10mほどに成長する小高木です。
7cmほどの黄色がかったオレンジ色の果実を実らせ食用にもなります。
粉質で水分が少なく、ゆで卵の黄身のようなほくほくした食感から、エッグフルーツ、クダモノタマゴとも呼ばれます。
しかし、食べ頃を判別するのが難しく、完熟にならないと非常に不味とされます。